la veilleのものづくりのコンセプトの一つに
桐生織のジャガード、があります。
桐生織(きりゅうおり)は、
群馬県桐生市を中心に作られる伝統織物で、
1200年以上の歴史を持ち
「西の西陣、東の桐生」と並び称される
日本を代表する織物です。
今回は、la veille が愛する桐生織の魅力と、
ディレクターのこだわりをお伝えします。
桐生織との出会い
la veille の服づくりに欠かせない存在、
それが「桐生織」を用いたジャガード生地です。
クリエイティブディレクターの
英里・リストリがこの生地に惹かれる理由は、
ヨーロッパで培った装飾美への感性と、
日本の繊細な技術が見事に溶け合うから。
「ヨーロッパ、私が生活をするフランスでは
特に古いものへの敬意の上に今が成り立っています。
職人のテクニックは
常に評価され守られるべき財産とされていますし、
自分たちが住んでいるアパルトマンだって
19世紀のものばかりなのだから当然ですけれどもね。
昔から続くテクニック、職人の手のぬくもり、
そういった物から感じ取る
〈 歴史の中で脈々と流れるストーリー〉
に常に心を動かされています。」
英里がヨーロッパで感じ取った
〈 職人の手を感じる装飾美 〉
を日本の技術に落とし込みたい、
という想いが桐生織との出会いに繋がります。
ここで生産される繊細で美しい織りの数々や
美しく独創的な柄パターンに魅了され、
la veille は生まれました。
江戸時代から続く織物産地でありながら、
近代にはヨーロッパの織技術も積極的に取り入れることで
伝統技術と最新技術を融合した桐生織は、
まさにブランドがイメージする
装飾美を表現できるものでした。
毎シーズン、桐生織の工場を訪れる所から la veille のコレクションづくりは始まります。
古いアーカイブを手に取り、生地を感じ、織機の音に耳を傾ける。
素材と語り合う事で、クリエイションが広がります。
陰影のエレガンス
la veille が大切にしているのは、大人の女性にふさわしい
【表情のある素材】。
「平面的な生地よりも、表面感や立体感のある生地を纏うことで、大人の女性だからこそ着こなすことができる、唯一無二の個性とエレガンスを身に纏うことができると思っています。」
la veille のジャガード生地がつくり出す光と影の陰影は、着る人に奥行きを与え、シンプルな装いに豊かな存在感をもたらします。
削ぎ落された余白に、
女性らしさを
桐生のジャガードが映し出すもの
それは単なる華やかさではなく、
引き算の美学を通して浮かび上がる上質さ。
生地の個性を最大限に引き立てた、
シンプルなデザインだからこそ実現する、
大人の女性に相応しいアイテムになります。
纏う人の個性や気配までも引き立てる
la veille の「余白のエレガンス」の表現が、
そこにはあります。
2025FW collection pick up items
ヴィンテージ生地のアーカイブ資料からインスピレーションをうけて柄をおこした生地。
浮世絵の波を彷彿とさせる柄は19世紀ヨーロッパで流行したジャポニズムをイメージ。
光沢のある糸で個性と高級感を出した、la veille らしいアイテムです。
桐生織の工場の生地アーカイブからインスパイアされたパターン。
今期のテーマである imparfait( 自然の不完全美)からイメージし、自然の中で感じるうねりやざわめきを表現したポエティックな柄に。
ジャガードの立体的な表面感とたっぷりタックの入ったパターンで、ドラマティックなスカートに。