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音と服 Vol.1

M Maglie le cassetto(エムマーリエルカセット)の『音と服』の連載コラムがスタート。
Vol.1では世界的チェリスト・新倉瞳さんのキャリアや音楽と洋服への想いを聞きました。
新倉 瞳/cellist
桐朋学園女子高等学校音楽科を経て桐朋学園大学音楽学部を首席で卒業。卒業時には卒業生代表として 皇居桃華楽堂新人演奏会に出席。御前演奏を行う。 その後、バーゼル音楽院ソリストコース・教職課程の両修士過程を最高点で修了。これまでに、Jan Vymyslicky、 毛利伯郎、堤剛、Thomas Demenga、Martin Zaller( バロックチェロ) の各氏に師事。 室内楽を徳永二男、原田幸一郎の各氏に師事。桐朋学園大学在学中に、EMI Music Japan よりCD デビュー後、 CD を多数リリース。国内外でリサイタル、オーケストラとの共演を重ね、TV、ラジオにも多数出演。 国内外での受賞歴も多数。現在は、スイスを拠点にソリストとして国内外で活躍する中、 司会・番組ナレーション・ドレスのプロデュースなど活躍の幅を広げている。 使用楽器は、宗次コレクションより貸与されたGiovanni Grancino(1694 年製)
チェリストの原石として発掘された10代
ーコラム第1回目なので新倉さんの経歴を教えてください。
チェリストの原石として発掘して頂いた私は、大学3年生の夏、大手レコード会社(EMI Music Japan)からCDデビューを果たし、若手女流チェリストとして各メディアで話題にしていただきました。しかし原石の私の心は右肩上がりのメディアへの進出と反比例し、人前に立つことがどんどん申し訳なく感じていくようになりました。というのもコンクールに入賞してからのデビューがお決まりの音楽業界の流れの中で、私はいきなりのデビューだったからです。磨かれたピカピカのダイヤモンドになる前に品評会に提出されてしまった石みたいな気持ちでした。しかし私は石ではなく人間です。人の推薦がきっかけとは言え、最終的に自分の意志で品評会に飛び出したにも関わらず精神力の弱い私はそのスポットライトが想像以上に眩しくて…デビューしてから3年、クラシックの本拠地ヨーロッパに身を置こうとスイスへの留学を決めました。 海外で学べば学ぶほど世界のレベルの高さを目の当たりにし己の未熟さにトイレにこもり涙をぬぐう日々でしたが、でもそれは周りの評価を気にして震えているよりもずっと幸せで心地の良い苦しみでした。そうしているうちにバロック音楽、そしてなんとバンド活動まで始めて「自分の心が楽しいと思うことに決まりはないのだ!」と、枠にとらわれずに音楽を楽しむようになり、心が解放され笑顔でいる時間が増えた私は、気付いたらコンクールに入賞していたりオーケストラの首席奏者になるというキャリアも積めていたのでした。 今は「自分にしか出来ないことはなんぞや」と意識するようになり、スイスを拠点にしながらも日本での独自の活動に力を入れています。

©せんくら事務局

広がる世界観
ー演奏家としてどんな活動をされているのですか?
まず、クラシック音楽のチェリストとして、特にソリストとしての活動をメインにしています。と言われても分かりにくいですよね、それはつまるところ、各地の音楽ホールで新倉瞳チェロリサイタルを開いたり、各地のオーケストラとの共演をさせて頂いたりしています。 また、私が影響を受けている他のジャンルの方とのコラボレーションにも力を入れています。歌舞伎俳優の尾上松也さんとの音楽劇にも挑戦しましたし、最近はアコーディオン界の第一人者である佐藤芳明さんとの音の化学変化が面白くて、バロック音楽から現代音楽までジャンルレスの音楽作りをご一緒しています。

1つの世界を突き詰めることはもちろんのこと、しかし1つの世界にとらわれて心が狭く貧しくなることはとても悲しいこと…最近は自分の中の真面目ちゃん「〇〇は〇〇でなければならぬ」を封印し、色々なことを面白がって感じるようになっています。 でも基本がしっかりしていてこそ遊べるものでありますから、その基本を磨く努力の真面目さまでは封印しないように心がけていますが…!

©剣持悠大

ースイスではどのように過ごされているのですか?
コンサートもしていますが、最近は日本での活動の勢いが良いため、どちらかというとスイスでの生活は練習に集中して力を溜め、そして息抜きを心掛けています。リアルハイジ生活…スケジュールが空けばいそいそとロープウェイに乗って山を登り山荘に弾きこもり…山生活でなく街に居ても旧市街、湖まわりや森をよく散歩します。また私の住んでいるチューリッヒはどこもかしこもインスタ映えしますから「うぉっ綺麗!!」と予期せず美しい空はじめ景色に遭遇してもパッと綺麗に撮れる携帯のカメラ機能には感謝しています。 また現在は、3月にトルコのピアニストと作曲家のファジル・サイさんが書いて下さった曲を初お披露目、世界初演(3月12日大阪公演、3月21日東京公演)するため、その準備にも追われています。
ー演奏家のためのロングドレスをプロデュースするきっかけや想いを聞かせてください。
我々音楽家はたくさんのドレスが必要です。 「見た目より音の充実を楽しむことこそが音楽じゃ」という声も聞こえてきそうですが、アイドルさんたちが曲のメドレーで次々と衣装替えをして我々を楽しませてくださるように、我々演奏家だって本当は曲が変われば衣装だってその都度早着替えしたいっ!というくらい、衣装は音楽と常に隣り合わせです。 ロシアの作曲家ショスタコーヴィッチの美しくも不気味な曲を弾く時に、ピンクのふりふりのドレスで登場したら…残念!でしょう?

旅仕事で移動も多い音楽家にとって、ドレスの持ち運びしやすさも重要。出番直前にシワシワになってしまったドレスを前に「アイロンはどこ!?」なんて騒ぎは起こしたくありません。え?私はそんな経験はございませんよ… また、デザインがいくら美しくても弾きにくいドレスは本末転倒、着られません。

そこで、演奏家である私が演奏家のためのドレスをプロデュースすることによって演奏家のドレスの選択肢が広がると良いなと思ったのが4年前のことで、昨年より有難いことに正式にM Maglie le cassettoのプロデュースをつとめさせて頂いております。
ー今後のビジョンは?
M Maglie le cassettoのドレスは演奏家のためだけでなく、聴きに来てくださる皆さまのためのお洒落着もたくさんございますから、このコラボレーションをきっかけにコンサートやライブへ来てくださる方々が増えたら嬉しいですね。

また、演奏会は大きなコンサートホールだけではなく、サロンやライブハウスのように距離が近い会場では演奏家がドレスではなくお洒落着を着てカジュアルに演奏する機会もありますので、コンサートやライブへお出掛けの際には奏者のTPOに合ったファッションチェックも楽しみの一つに加えて頂けたらなぁと思います。

ドレスと関わってくださる皆さまと一緒にハッピーになれるよう、これからも色々と考えていきますので、ドレス・音楽に関して悩みや質問があればどしどし教えてください! よろしくお願い致します!!
新倉瞳さんの関連リンク

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